月日は2005年。22歳と言う人生でもっとも春と言うにはふさわしい年齢なのに、その年齢の貴重さも分からないでただのうのうと過ごす22歳にはありがちな姿がそこにはあった
また鬼浜のスイカ確率に騙された
あの時の俺は4号機の鬼浜のスイカ確率に騙されてよくお金をホールに捨てていた。あの時の俺は最悪に金がなかった。
あぁー給料日まで金がねぇー。
あの時の俺の口癖である。給料日まで金がねぇー。
そう、本当に金がなかったのだ。あの時の俺はアパレル販売員をしており手取りは18万そこら。4号機のスロットを相手にしていたら18万とか秒で溶けてしまうはした金。
くそがぁー、せっかく一ヶ月一生懸命働いて稼いだ金がものの見事にスロットのせいで消えていく。くそが、くそがぁー
はたから見れば少ない給料をスロットに溶かすくらいならスロット辞めたら良いのにと瞬時に思いつくだろう。だがスロット依存者はそうもいかない。この時の俺はスロットに魅了されていたのではなくスロットに取り付かれていたのだ。
2005年と言えば4号機代表とされる初代北斗、初代吉宗が撤退されて少し落ち着きを見せて始めて5号機が出てきた時代でもある。初代5号機のえば、ボンバーまんと言った今までにない新たに5号機と呼ばれる異端の存在がくわわり今まで加熱しすぎだスロット熱を少なからず冷ましてくれる時代でもあった。
昔は良かったなぁーアラジンとかじゅうおうとかさぁー。何だよ5号機ってよぉー。
昔もしっかりと負けていたのに何故か昔のスロットは良かったと豪語する22歳の俺。昔も今も勝っていないのに昔は良かったと嘆くまさにスロットに取り付かれた悲しい性である。
あの時の俺は仕事をして休みの日にはスロット。
口癖は何か面白い事はねーかなぁーであった。22歳と言う人生でもっとも春と言うにはふさわしい年齢なのに、人生においてもっともつまらない事を口にする年齢でもある
ただ単に仕事をこなしてスロットで金を無くす日々。
そんな中一人の女の子に恋をする。
面白い事見つけたぜー。
スロットよりも夢中になれる女の子と出会い徐々にその女の子の虜になっていくのだが、あれは恋ではなく単なる自分の欲望だったと気付くにはそれから10年先になってからの事なのだが、否そもそも恋と言うのは欲望と同義の事なのだから恋と言えば恋だったのだが、とりあえず2005年22歳の俺はスロットよりも夢中になれる女の子に出会ったのだ
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2005年、欲望を知ると同時に絶望も知る1
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